1.阪神・淡路大震災から9年
1995年(平成7年)1月17日、午前5時46分、6,433人の犠牲者を出したあの震災から9年が経ちました。家や仕事などを失った人も多く、今もその傷跡が残っています。
▼今年も、県内各地でさまざまな追悼の行事が行われました。昆陽池公園でも「追悼のつどい」が行われ、犠牲者の数と同じ6,433本のローソクが灯され、「命を大切にします」「世界が平和になりますように」などのメッセージが寄せられました。
▼当時の記録を見ると、本校でも避難者が約70名おり、欠席する児童も多く、休校措置や授業を打ちきって一斉下校を続けていました。1月26日になってやっと給食が復活しています。
また、この間に全国各地から激励の手紙や救援物資が送られてきています。
▼本日20日、伊丹市の防災訓練に合わせて本校でも震災の体験を風化させないように避難訓練を行いました。
2時間目終了間際の10時15分、兵庫県南東部にマグニチュード7.2(震度強)の地震が発生したとの想定のもと、身を守る・避難する・震災について考える内容でした。
▼6分で避難と点呼完了。校舎内ではおしゃべりや走ることなども少なく、良かったと思います。上靴を履いていない人が居ましたが、本当の避難時にはガラスなど危険物がいっぱい落ちています。日頃から気をつけましょう。
避難後の講話の中で、犠牲者に黙祷を捧げ、防災についての話をしました。
▼今日、子どもたちに「地震に備えて」のプリントを持ち帰らせています。これは伊丹市教育委員会編纂の副読本「大地震」の抜き刷りです。
このプリントをもとに、次のような内容で家庭で話し合っていただけたらと思います。
- 地震が起きたとき何をすべきか
- 地震から自分の身を守るためにどうし たらいいか
- 日頃から何を用意しておいたらいいか
- 大人がいない場合や家族とはぐれた場合、出会う場所はどこか
2.朝食と睡眠で体力・学力がつく!
−先日の新聞から−
睡眠は8〜9時間、朝食はきちんと取らせる−。子どもの学力・体力と生活習慣の関連を調べた広島県教育委員会の大規模調査で、こんな子育ての秘訣が浮かび上がった。
▼広島県教育委員会が、県内公立小学校5年生全員(約26,000人)と、公私立の幼稚園・保育園の5歳児(約2,500人)を対象に、平成15年度に行った調査。ここでは小学校5年生の分について載せてみます。
▼小学校5年生の学力について。
毎日朝食を食べる子どもと食べない子どもの国語・算数の平均学力(正答率)、50b走や反復横とびなど8種目の体力テストの結果を比べた。
(食べる子)(食べない子)
国語 69.8 53.0
算数 73.3 56.7
体力テスト
男 49.2 45.4
女 48.6 43.1
▼小学校5年生の睡眠時間との関係
(8〜9時間)(5〜6時間)
国語 70.8 61.8
算数 74.1 65.8
体力テスト
男 49.6 45.8
女 48.3 45.0
▼この数字を見ると、昔から言い習わせている「当たり前」のことを普通にすることの大切さがデータで裏付けられた形になります。
▼ところで、朝食を食べない子どもはどれくらいいるのでしょうか。あるクラスでは1〜2名とのこと。これは養護教諭(保健室の先生)の感じとほぼ合うようです。本校の子どもたちの状況はかなり「まし」なようです。
▼朝食を食べないと体力がもたない、当然、気力がわかないでしょうし、結果として集中力が持続できません。でも、もっと気になるのは、朝食を食べなくても昼まで空腹を感じない子どもがいることです。「腹に力が入らない」状態が普通なのでしょうか。
▼先日、大学入試のセンター試験が行われ、入試の季節が始まりました。
大学生と言えば、数年前、「分数ができない大学生」「小数ができない大学生」が話題になりました。
これは、大学が受験生の負担を減らすために、一芸入試や論文・面接などを重視し、試験科目数を大幅に減らした結果、高校で数学を勉強しないで経済学部に、生物を勉強しないで医学部に入学する学生などが現れ、大学の授業についていけない学生が増えてきたというものです。
今年は、幅広い基礎学力を求め、5教科7科目を課す国立大学も増えています。
▼中学校も進路決定の時期を迎えています。学力が身についていない、勉強する意欲のない中学生が増えているようで、先生方も苦労しています。
小学生のうちから朝食と睡眠で体力・気力・学力を養いたいものです。