地域生活を考えよーかい

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鴻小だより 第21号

発行日:2003年7月18日
発行:伊丹市立鴻池小学校校長
溝淵 裕一 メール
文責:鴻池小学校PTA会長
李 国本 修慈


1.充実した1学期

−1学期終業式の話から−

 今日で1学期が終わります。皆さんにとってこの1学期はどうでしたか。

 1年生の人は、鴻池小学校に入学して4ヶ月。勉強・クラス・行事などを楽しんだことと思います。

 45分間の授業にも慣れて、全校集会など、じっと先生のお話が聞けるようになりました。ずいぶんと小学生らしく成長しましたね。

 高学年の人たちは、修学旅行・自然学校・転地学習などを経験して、楽しい思い出を作り、一回りたくましく成長しましたね。

 その他の学年の人たちも、遠足や社会見学を楽しみ、新しい友だちや仲良しが増えたことと思います。

 この後、教室で担任の先生から「通知票」をもらいますが、私は担任の先生から皆さん全員の通知票を見せてもらいました。そこには皆さんのがんばったこと、良くなったことが書かれています。

 先生の教えを守り、よく努力していることがわかりました。うれしく思います。

 今日、お家に帰ったら、家の人たちと通知票を見ながら、この1学期の生活・学習の様子を話し合ってみて下さい。

 さて、明日から44日間の夏休み。

 夏休みはクーラーをかけて涼しいところで遊んでばかりではだめですよ。本を読む・お手伝い・水泳や運動など何か目標を定めて、計画的に過ごしましょう。

 夏祭りや盆踊りなど、地域の行事にも参加しましょう。

 夏休みにはいろいろな事故や危険があります。「こう・ゆう・すい・か」に気をつけましょう。「こう」は交通事故、「ゆう」は誘拐、「すい」は水泳や水の事故、「か」は火事や花火です。

 先日、長崎では4才の子が誘拐され殺されるという事件がありました。詳しい話はお家の人から聞いて欲しいのですが、こんな事件や事故の被害に遭わないように気をつけて、楽しい夏休みにしましょう。

 2学期の9月1日には、元気な姿で会いましょう。

2.最近の少年事件について

 最近、少年による凶悪犯罪が相次いでいます。長崎市の12才の中学生による4才の幼児誘拐殺人事件、沖縄県の中学生などによる同級生殺人事件など。

 こういう事件が起きる度に、少年が出していたサインを事前に感知できなかった回りの大人の反省が聞かれます。

 識者が様々なコメントを発表していますが、その中で私が注目したのは、長崎の事件について「万能感持つ?痛み知らず」(朝日新聞7/10)です。

 「少年は万能感を持っており、自分とは別の存在の自分が事件を起こしたと錯覚しているのではないか。」「自分の痛みや他人の痛みを感じる道徳性が十分に備わっていない。」など。

 「道徳性」などと言うと戦前の「教育勅語」を思い出しそうですが、そうではなくて、生身の人間としての生活実感からくる感性が乏しいのではないか。

 インターネットやゲームによるバーチャル体験ではなく、友だちや回りの大人との日々の生活・コミュニケーションを通して、楽しいこと、苦しいこと、悲しいこと、涙を流すことなどを体験する中で、人間としての感性と社会性を発達させることが不足しているのではないか。

 一部の人々が言うように、「14才未満だから、罪を犯してもこの程度で済むと考えている」なんてことではない。

 「鴻小だより」14号で書いたように、むしろ、彼らには、自分がやろうとしていることの結果を予想したり、被害者も痛みを感じる人間だということに思い至る感性が育っていないのだと思います。

 その意味では、小学生が加害者になってもおかしくない時代、そんな育ちをした子どもたちが回りにたくさんいる時代になっていると思います。

` この事件を受けて、本校の先生方にお願いしたことは、日頃から何かと目に付く行動をする子どもへの注意はもちろん、普段あまり目に付かない子どもにも改めて注意すること、また、子どもたちの些細な変化にも注目して、本人に声をかけたり保護者と連絡を蜜にしたりすることです。

` 44日間の長い夏休み、ご家庭でも被害に遭わないようにご注意いただくとともに、子どもたちとじっくりと話し合ってみて下さい。

3.夏休みの予定

7/22(火) 水泳教室(〜25日) 自由プール(〜25日)
26(土) 盆踊り(〜27日)
28(月) 自由プール(〜8/1)6年生・サマーキャンプ(〜29日)
31(木) なかよしキャンプ(〜8/1)
8/2(土) 納涼プール
6(水) 子ども議会

4.今週の表彰(7/18)

○鴻池フレンズ Dチーム
伊丹軟式野球協会長杯  準優勝


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