1.新しい時代の「学校の社会化」
「内外教育」という新聞(週2回)には、教育をめぐるニュースやその解説、書評など楽しい記事が多くあります。
6月27日号に「新しい時代の『学校の社会化』」と題するコラムが載っていました(筑波大学名誉教授・永岡順)。
「最近の教育指導の展開で注目されるのは、視野を広げた立場からの(指導)内容と方法の新しい工夫が進められていることである。その特質は次の6点。
- 固定的な時間の枠に縛られない柔軟性のある時間割編成をする
- 学校内だけでなく学校外も教育指導の有効な場と考えて活用する
- 指導は複数の教師による協力教育指導の体制をいっそう導入する
- 学習集団の編成を固定的にとらえないで、時間的・場所的に大小自由な編成ができるようにする
- 指導の方法や教材の選び方を、子どもの進度や個性に合わせて多様化し柔軟にする
- 教育機器の活用をできるだけ豊かにしていく
- ひと昔前までは、授業は教室で、学級担任が一人で、クラスの40人の子ども相手に、黒板を使って45分間の一斉授業をするのが当たり前であったのが、いつの頃からか、このような変化が学校の中に導入され、定着しつつあります。
- 本校で実施している内容。
- は「朝の学習タイム」(15分・週3回)、90分授業など。Aは「フィールドスクール」や施設見学など。Bは1年生の複数担任制(新学習システム)、学年指導、学年内で教科の交換授業など。
- CやDは配当教員数の問題で全面的な展開は難しいが、部分的に実施しています。
- Eについては、コンピュータ室の整備に伴い全教師がコンピュータを使って指導している(これは驚くべき事で、中学校の他にも各種の機器を利用しています。
- この他にも地域の方々を講師に招くなども工夫しています。
- 今や教育は学校だけ、担任の教師だけが請け負うのではなく、様々な地域の教育材を活用して進めています。
2.気になりますか?この表現
次の表現は、気になりますか。
@ 明日は休まさせていただきます。
A お会計のほう、一万円になります。
B 千円からお預かりします。
文化庁が行った「国語に関する世論調査」では、「気になる」と答えた人の割合は、@が57.1%、Aは50.6%、Bは45.2%である。いずれも増加傾向にあるという。AやBはコンビニエンスストアやチェーン方式の飲食店などで使われている言い回しである。
` @について、わが家の娘(20才)に聞いてみた。
「休まさせて」という表現を実際に使う。その理由は、「休ませていただきます」だと偉そうにしているように思われるからだという。自分の行動を断言するのがはばかられる心理かも知れません。
こんなところにも「周囲の目に対する敏感さ、特に同年齢集団に対する敏感さ」(「鴻小だより」第14号・6/5)が表われているでしょうか。
次に、慣用句について。
「奇特」「耳障り」「役不足」「確信犯」「一部始終」「流れに棹さす」「気が置けない」「閑話休題」の8つについて、聞いたことがあるか、またその意味を尋ねている。
意外と知らないものである。「確信犯」「流れに棹さす」は10%台の正解率だという。
あなたはいくつ正確に使えますか。
3.メールをいただきました(8)
いつもお世話になっています。以前の「鴻小だより」に、最近の子どもは精神力が弱いとありました。私も常々感じていました。自殺・不登校などで現れていると思います。
最近、子供を産み、育てていることに感謝し、幸せに思います。その子どもが壁にぶつかって簡単に命を落とすなんて絶対に嫌です。精神的にも肉体的にも強くなってもらいたいです。
そこで、以前から気になっていたのが、運動会の競走などの順位をあいまいにしていることです。毎年ビリでもいいと思います。そこで頑張ることで精神的にも強くなると思うのです。子どもが傷つかないように配慮しすぎて、弱くなっているような気がします。傷ついたときに手を貸し、励ましてあげればいいのではないかと思うのですが・・・。どう思われますか。(保護者)
` 本校の運動会は全校生を紅白に分けて得点競争をしています。低・中・高学年の団体競走(リレー)、応援合戦・大玉送り、PTAと児童の団体競技が対象です。
昨年も同じようなお便りをいただき、何らかの競争的な競技ができないか、学校として検討中です。
ありがとうございました。