地域生活を考えよーかい

放課後活動を考える

千葉の松浦さんからのメールです。

掲載日:2003年2月20日
文責:NPO法人あかとんぼ福祉会理事長
千葉放課後連事務局長 松浦俊弥
(千葉県立四街道養護学校教諭)


昨日、東京で、少し大げさですが歴史上初めての「東京、埼玉、千葉・障害児放課後活動団体交流会」が行われました。
あいにくの天気でしたが80名を超える参加者があり、午前中は奈良教育大学・越野教授の講演、午後は3都県の活動を報告しあう時間になりました。千葉からも11名の方に参加していただきました。参加された皆さん、ありがとうございました。

午後の報告の中で、千葉県で活動を営む個人として、児童デイサービス問題も踏まえた上で提案をさせてもらいました。

障害児の放課後活動、地域活動にはまだまだ全国の関係者で話し合っていかなければならない問題が多々あること、また、少なくとも現段階で、学齢期障害児の家庭や学校以外での活動、問題、課題について全国的な意見をまとめて国に意思表示をしていこうとする機関、それができる機関はおそらくこの活動の全国組織しかないであろうこと、すなわち、学齢期の子どもたちの「地域で遊びたい」「友だちと遊びたい」「学校以外でもいろいろな経験をしたい」「スポーツがしたい」などという要望や「子どもを外で思い切りあそばせてやりたい」「私も働いてみたい」「少しでもいいからゆっくりできる時間が欲しい」といったような母親、家族の願いなどを「代弁」できる機関として現状では唯一のものになる可能性があることなどを訴え、全国組織立ち上げの準備に早期に入るよう提案しました。
支援費制度だけ見ても、まだまだ整備されていない面が多く、特に児童(18歳未満)に関する制度は問題点が多いようです。支援費以外でも、地域活動、余暇活動の面での整備が進まない現状もあり、厚生労働省や文部科学省にどんどん意思表示をしていかないとこの分野だけ取り残されていくかもしれません。

この提案には基本的に埼玉、千葉、東京から参加された方は賛同され、各連絡協議会も地域に持ち帰って検討する、という方針となりました。また、とりあえずこの3都県の連絡協議会関係者で、全国組織立ち上げの方向性を持ち、そのためのワーキンググループを組織し、準備を始めては、という意見も出されています。
おそらく「当事者団体」の連絡協議会、というよりは放課後団体、学童保育、レスパイト施設、施設デイサービス、土曜対策活動、スポーツ団体、学校クラブ活動など大きなものから小さな活動までを含むおもに学齢期障害児の地域活動に関わる団体と関心を持つ個人で構成される「研究協議会」のようなものになっていくのでは、と個人的には考えています。それだけ「障害児の地域活動」においては範疇が広がりつつあり、様々な考え方の方々もいると思いますので。

また、「学齢期」だけでよいのか、といった意見も出され、ひょっとしたら青年期、成人期の地域活動(余暇活動)全体も含めたものになるかもしれません。これについては何ともいえませんが、設立時からあまり対象を広げすぎて活動や運動の焦点がずれてしまう可能性がありますので慎重に検討する必要があると思います。
今後「全国組織設立準備ワーキンググループ」のようなものが組織され、設立に向けての活動が始まると思いますので、随時お知らせしていきます。

千葉放課後連としても、まず全国組織に「千葉放課後連」として関わっていくのか、あるいは個々の団体で関わっていくのか、または参加しないのか、といった賛否両論を検討する時間が必要かと思います。
松浦個人としては、ワーキンググループの時点から何らかの関わりをもつことになると思います。全国組織の負担がどれほどになるのか検討もつきませんが、それも前提とした千葉放課後連としての方向性にもなると思います。
そこで、例年総会を8月に開催しているのですが、できれば4月か5月の平日午前中に千葉市の教育会館などにお集まりいただき、この全国組織、児童デイ、県の制度などを含めて、今後の方向性について互いに話し合う機会をもちたいと考えています。その際、時間があれば県障害福祉課と話し合いの場ももてれば、と考えています。

東京や埼玉の活動を聞いて、さすが先行団体だけあって、実践にも優れ、強固な連携があることを確認しました。千葉放課後連でも参考にしたいな、と感じたのは、埼玉がやっている放課後クラブの連合運動会や東京の実践研究報告会などです。
運動会じゃなくてもいいので、簡単なレクリエーションも含めた合同バーベキューパーティーなんかあってもいいかな、と思いました。実践研究報告会は、できれば職員、スタッフ中心の研究会だといいな、と思いました。これも4月か5月の平日午前中に検討してみようか、と考えてます。
例えば最初は、あかとんぼに他団体のスタッフや職員さんに来てもらって、見学を兼ねながら、報告者を決め、障害児の心理や教育に見識、経験のある方に助言してもらい、それについて協議を深める、という機会になれば、と思います。こんな機会が年に3,4回持てるといいですね。

3月7日の懇親会のお知らせが皆さんのお手元に届いていると思いますが、今回の懇親会の中心となって頂いている簗瀬さんの方から、県の制度は「1日の利用5名以上の団体」を対象にしているので、補助を受けられない団体が多いのでは、という声が届いています。
この点については、県の当初の説明と食い違っていますので、必要があれば千葉放課後連として県に働きかけたいと思います。例えば「5人以上」を「概ね5人以上」に読み替えてもらう程度なら、すぐに受け入れられるかもしれません。また例えば「週2日以上で平均して1日5名以上の利用」ということになれば、週5日で1日2名以上で読み替えてもらうことも可能だと思います。
ただ、あえて県に申し入れるのでなく、補助対象はあくまでも市町村なので、市町村がどんな活動でも「補助対象」と認めてくれれば県も補助は出すと思います。

このあたりについてもメールでご意見を頂いたり、あるいは7日に直接お話し合い頂いても結構ですので、よろしくお願いします。


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