地域生活を考えよーかい

フリースペース【バックホーム】と【こうのいけスペース】

しぇあめーる 第9号

発行日:2004年10月10日
掲載日:2004年10月12日
作成者:NPO法人地域生活を考えよーかい
有限会社しぇあーど
李 国本 修慈


 しぇあーど及び考えよーかい関係者みなさまいかがお過ごしでしょうか?。

 ついこないだまで、「暑い、暑い」と言っていたのが嘘のように、ここのところ(只今10/3の午前です)朝晩けっこう冷え込んで、寒さすらも感じるところです。

 季節の移り変わりという言葉には、この国独特の自然の美しさが込められていて、かくいう私もその昔は四季折々の自然を求めて山や海に出掛けていました(というより、ほとんど野外で暮らしてたりしてました)。

 そんな季節の変わり目、時の移り過ぎ…、時というモノのスピードにちっとも追いつけない自らを憂うのとともに、だけども、なんとかしなくては!との思いもまだ(まだまだというほどのパワーはないのですが…)沸々と沸いてくるこの頃です。

 そんな力を頂いているのは、まぎれもなく、私どもが関わらせていただいている、いやいや、関わっていただいているみなさん=利用者さん(あんまり好きない方ではないですが…)・家人のみなさん・関係者・スタッフみなさんのおかげであると実感するところです。

 ただ、こういった時の流れが、なんとも言いようのない悲しみを迎えるモノでもあることを、こんなしょーばい(活動ですね)をしていると、やっぱり体験してしまう訳で、これから安定した気候を経て、厳しい季節を迎えるにあたり、しっかりと体調等に留意して、楽しく楽しく過ごしていければと願っています。

 ありきたりなんですが、『今・この時』をしっかりと(ええ加減=いい加減=いい具合・ええ塩梅・いい感じで…なんかでいいんですけどね)過ごせていければと思います。

 そして、なんとも不透明ながらも、間違いなくあるみなさんの未来(将来)をともに考え、創造していければと思います。

 いろんな情報に思いや考えを出来る限り共有しながらと考えていますので、どうぞ宜しくお願い致します。



☆ 行って来ました海遊館!!   井之上 勇二郎

<海遊館にいってきました!!>
 厳正なる抽選で選ばれたメンバーで海遊館に行ってきました。天気もよく少し暑いくらいでした(しぇあーどのイベントの日はここ何回か良く晴れます。誰か晴れ男か、晴れ女がいるのかも?)。

 今回は観覧車・サンタマリア乗船・海遊館見物と盛り沢山のスケジュールで少し疲れたかもしれませんが、利用者さんも充分に天保山ハーバービレッジを満喫され、楽しまれていたと思います。(実はスタッフのほうが喜んでいたかも!?)

 後で聞いた話ですが、観覧車で某スタッフが「私高いところは、苦手〜」とか、何人か船に乗り遅れそうになった?とか、受け付けのお姉さんに写真を一緒にとってー!!などなど・・・・いろいろありましたが、アクシデントも無く楽しく行ってきました。

 これからもいろんな所にみんなで楽しく行けたら良いな〜と思います。
皆さんも行きたいところ、企画して欲しいコトなど有りましたら、教えてください
宜しくお願い致します。

しぇあーどスタッフ   井ノ上 勇二郎


☆ 10月の企画・バーベキュー大会   溝辺 啓二

 先月のしぇあめーるでお知らせ致しました、今月17日に行われますバーべキュー大会の内容をちょっとだけお知らせいたします。

 参加人数を数えたところ、100人を越えようとしています(お肉たりるかな〜!今、井ノ上選手がオーストラリアにお肉を買い付けに行ってま〜す。ん?そんなあほな!)。

 大丈夫です!お肉はたっぷりご用意していますので、ご安心を。

 さてさて隠れた人気のビンゴゲームですが、一等の商品はなんと!ペアでハワイ旅行!!にするつもりでしたが、予算があまり無いのですいませんハワイは行けません。その代わりに豪華商品を多数ご用意しております。ちなみに一等は内緒ですが、とてもいい所に行けます。(大阪あたりに有ります)・・・!乞うご期待を!!!。

 司会進行は元ホテルマン溝辺と元営業マン松原がさせて頂きます。

 最後に、今回は伊丹養護学校で、子供の居場所づくり事業との共同開催です。楽しいバーベキュー大会になるよう学校関係者の方々と共に頑張りますので、皆様奮ってご参加宜しくお願いします。



☆ 11月の企画〜ボーリング&カラオケに行こう!!です!!

さて、11月の企画ですが、ボーリング&カラオケに行こう!です。
日時 11月21日(日)9:00〜16:00
場所 ラウンド1(宝塚店)&シダックス
ボーリング 投球台をご用意しております。
カラオケ 日頃ご自慢の喉をお聞かせ下さい。
昼食 しぇあーどにて食事
参加費 お一人様・・4000円(昼食代も含みます)
参加人数 10名(今回も厳正なる抽選により、決めさせて頂きます)
問い合わせ しぇあーど井ノ上・溝辺まで072-771-1203

 申し込み提出日は、10月20日までにお願い致します。

 企画係井ノ上めでたく結婚できること?(某利用者さんに、よーできたなーと言われました…笑)になりました。

 これも皆様(利用者さん・ご家族・スタッフ・その他皆様)のおかげだと感謝しております。お相手は看護師(26歳)、同い年です。

 幸せな家庭を築きたいと思いますので、より一層のご指導ご鞭撻の程を宜しくお願い致します。

井ノ上 勇二郎



☆ 青葉園の研修を終えて  長池 清美

 約1ヶ月の間、週1回のペースで青葉園(身体障害者授産施設・西宮市)で研修させていただきましたが、研修に参加させていただく度に驚きの連続でした。

 まず驚いたことは、全ての活動がスムースに進んでいるということです。全てのスタッフが誰が誰を迎えに行くかがリストアップされており、迎えに出れば印をつけ、迎えから帰ってくると、それぞれの職員の方が、ゆっくりと利用者さんと過ごし、決して無理をしていないようなのですが、スムーズな時の流れを感じました。

 また、「医療的ケア」を要する方々、たとえば「吸引」を必要とされる利用者さんには、それぞれにマニュアルがあり、その手技も徹底されていました。

 昼食の用意も利用者さんの名札と一緒に「刻み」や「ペースト」、「普通」などと書かれており、みんなで準備していました。

 また、ペーストにしにくいものはご飯を少し入れると適度な粘りとトロミがつくことも教わりました。

 ただ、13時までの研修であったので、それ以降の活動内容が分からなかった事が残念です。しかし、短時間の間にも多くのことを学ばせていただきました。

 また、研修に行くまでは、不安と緊張でいっぱいでしたが、青葉園職員皆さんがとても親切・丁寧に教えていただき心から感謝しています。

 青葉園での体験を少しでもしぇあーどで活かせるように伝えていきたいと思います。



☆ 「在宅での暮らしを支える活動を通して考えたこと」   奥村 美佐子

 しぇあーどで勤めるまで身体介護の現場より少し離れていました。

 老人介護の経験はありましたが、障害の在る方に接したことなど全くなかったので、日々戸惑いと勉強です。スタッフ・ヘルパーの皆さんに支えてもらっている毎日です。

 在宅支援を考える時、利用者さんプラスその家人の方との関係の比重も大きく、個々の生活習慣もあわせ複雑です。

 生活の場にお邪魔させていただくのですから、利用者さんの状態を把握するとともに、その生活背景、家族との関わり、意向についても耳を傾け対応しなければなりません。

 暮らしを支援する上での自分の経験の押し付け、介護の押し付けは全く当てはまらず、家人との信頼関係が築かれていく中でこそ、利用者さんのニーズに合わせたより良い個別支援計画が立てられると思います。

 家人の方との会話の中から、利用者さんに必要な対応(ニーズ)を知る機会も多くあります。

 日々、利用者さんの状態や様子は違いますし、反応も一様ではなく、毎日が発見と勉強の連続です。

 在宅での介護は、利用者さんへの身体介護はもちろん、それを支えている家人の方の介護量の軽減、精神的サポートも重要な役割のひとつです。

 その分、責任もありますが、やりがいも感じています。

 在宅支援で得た貴重な情報や体験や感じたことなどを同じ在宅に入り担当しているスタッフと共有でき、利用者さんのQOLの向上へと繋がるように努めていきたいと思っています。



☆重症心身障害児・者といわれる方への支援を通じて  足立 浩世

 しぇあーどに就職し、今月で五ヶ月目となりました。看護師を目指し看護職についていた私は、多少の知識や心構えがあると思っていました。

 しかし実際この仕事に就いたとき、障害を持つ方々がこんなにもたくさんいらっしゃることにまず驚きました。そして、どう話し掛けていいのかどう接していいのか分からず、とても戸惑い、毎日が緊張の連続でした。

 そんな私が重症心身障害児・者(利用者)といわれる方々と接し、感じた事を報告したいと思います。

 何日か過ぎ、利用者さんへ自分なりに接する事が出来るようになった頃から、外出する機会が増えてくるようになりました。

 外出先で利用者さんの好みの物を一緒に探します。このことが利用者さんにとってどれだけ楽しみになっているのかは、精一杯表現してくれる表情から読み取れます。この表情を見られるだけで、私もとても嬉しくなります。

 しかし、その反面私たちが普段あまり意識せずに行っている事に対し、喜びを感じるという事実に複雑な思いがしました。

 支援費制度が開始され、私たちが外出などの援助を行うようになってから、利用者さんに笑顔が増えたと話してくださったご家族の方がいらっしゃいます。

 この利用者さんは、活動範囲が限られている状況にありました。その原因の一つにマンパワーの不足が考えられます。その部分を担うことが出来ると、その利用者さんの生活の場が広がりを見せるということを肌で感じる事が出来ました。

 あるご家族から、「支援費制度があるから、それでも以前に比べると過ごしやすい時代となった」という話を聞きました。この言葉に対する深い思いに返す言葉が見つかりませんでした。

 重症心身障害児・者といわれる方々に、もっと人手があれば、過ごせる場所があれば、選択出来るほどの職場や進路があればと強く思います。

 その為に私に何が出来るかは分かりません。ですが、この経験した事を基に何かを伝える事は出来るかもしれません。

 お互いが意識せず、身構えずに、すごしやすい社会をつくる、その一員になれればと思っています。



☆「今後の医療的ケア等を要する方々への地域生活支援について」  原田 久美子

 病院勤務をやめ、しぇあーどで活動を始めて、1年半が経とうとしていす。何もわからないまま活動を始め、たくさんの方々と出会いました。喜びや悲しみ・発見・学び、自分の無知さに落胆し、頭を打っては這い上がり…の毎日でした。

 先日、ある病院の懇話会に出席しました。シンポジウムのテーマは「その人らしい生活を支援する地域連携とは」でした。病院看護師・訪問看護師・ソーシャルワーカー・ケアマネージャーそれぞれの立場からの発表がありました。

 発表された事例の中で老々介護の状況下、疾病のため気管切開をし、自己吸引を行うということで退院をすることとなり、自宅で生活をすることになったケースがありました。病状が悪くなり、自己吸引が難しくなってからは、訪問看護師の複数訪問で吸引をしていたそうです。吸引をしてほしいときに、看護師がいなければできないという状況が、本当にその人の望んだ生活でしょうか?

 必要なときに、必要なケアを受けられてこそ、その人らしい生活が送れるのだと思うのですが、果たしてそれが、看護師だけで担えるものなのだろうか…と、疑問に思います。

 「医療ケア」は、医療の現場で医療従事者が行うことであり、在宅で行う「医療的ケア等」といわれるものは、本人が生活を行うために必要不可欠なものであり、「その人の生活を支えたい」と思う人たちで行うべきだと思います。しかし、規則や制度・法律などというものがたくさんの人たちの生活を縛っていることが現実なのです。そして、地域の大半の人たちが、医療的ケア等は看護師が行うものであり、指導していくものだと思っているのです。

 確かに医療的ケアの基本は病院で教わります。しかし、在宅でのケアは、基本をもとに本人と家族がそれぞれ生活に合わせたものを使い、本人にあったケアが行われています。私は在宅でいつも学ばせてもらい、いつも感動しています。それは、いかに自分が(在宅で暮らす人たちの生活を含めて)何も知らなかったかということです。

 今、医療的ケア等が必要な方々と外出など活動を共に行い、屋外等での楽しそうな表情を見ることが嬉しく、次の計画を立てるのが楽しくてなりません。しかし、私達が接している方々は、極々少数の方たちで、今も尚、在宅で過ごしている人たちが多数いるのだと聞いています。

 1年半の活動を通じ実感することは、在宅で暮らす方々を支えるのは、「その人の生活を支えたい…」という気持ちと行動力、本人を取り巻く多職種・他の事業所との連携だと思います。今後は、今までの活動に加え、医療的ケア等を要する方々の生活を支えたいと思う人々に、基本的な手技や知識を伝えていくことだと思います。そして、規則や制度・法律というものを動かすことができるように努力していきたいと思います。



☆ いんふぉめーしょん

☆ 障害学研究会関西部会第22回研究会

日時 2004年10月30日(日)午後2時〜5時
場所 茨木市福祉文化会館 401号室
大阪府茨木市駅前4-7-55〔地図
交通 阪急京都線茨木市駅・JR京都線(東海道線)茨木駅より、ともに徒歩10分。
(阪急茨木市駅とJR茨木駅を結ぶ中央通りに面しています。市役所むかい。)
報告者 森壮也(アジア経済研究所)
テーマ ポストコロニアルのろう文化―サバルタンはどこにいるのか
参加費 1000円
☆点字レジュメ(自動点訳)の用意があります。
☆手話-日本語通訳があります。
【!】視覚障害その他の理由で誘導が必要な方は、事前にお申し出ください。会場、最寄駅よりご案内いたします。
連絡先 makeneko@spa.nifty.com(倉本智明/障害学研究会関西部会共同世話人)


11・3(水・祝)全関西御堂筋デモ!

「障害者の地域生活確立の実現を求める全国大行動関西実行委員会」 
道行く市民に訴えよう!
当日は、1000人規模のデモを目指しています!みんなで訴えましょう!!

日程 2004年11月3日(水・祝)12:00〜17:00
12:00〜 扇町公園集合 (大阪北区梅田から東通を抜けて徒歩約20分)
※昼食はすませてきてください。
13:00〜 デモスタート (→御堂筋)
17:00  解散 (予定)

支援費と介護保険の統合に反対です!

 家族のもとでの生活か入所施設に入ることを前提に作られた制度です。介護保険制度でいう「自立」とは、「介護がいらない状態」を指しますし、「社会参加」というのも「デイケア」に通うことになっています。

 障害者の制度である支援費制度は、障害者の自立と社会参加を支えるための制度であり、介護を使って地域で生活していくことを自立ととらえていますし、様々なところに自由に外出するための「移動介護(ガイドヘルプ)」が位置づけられています。

 2003年度から始まった「支援費制度」は行政が予想していた以上に利用が増えてきました。

 このことは、障害者が自立と社会参加いかに熱望しているのかということの現れです。

 この間、「予想以上に伸びた支援費の財源が足りないから、介護保険と統合しよう」という乱暴な議論が厚生労働省から出されてきました。ですが、そもそも介護保険制度と支援費制度は、保険と税では   財源の性格は違います。2つの制度は仕組みも大きく違います。

 私たちは、障害者が地域で自立し社会参加を守り、さらに充実させていくために、支援費と介護保険の統合に反対して闘います!

●10・20(水)全国大行動〜東京へ!

全国の仲間と共に、厚生労働省や国会議員、マスコミに私たちの思いを主張しよう!
10月20日12時集合。デモと国会議員への働きかけ、マスコミへの訴え、厚生労働省への要望活動を行っていきます。
みんなで力を合わせて闘いましょう!



☆しえあーど・こうのいけスペース11月のお休みは以下の通りです

2日(火) 6日(土) 30日(火)



☆年間登録料の徴収をお願いします

 支援費制度に限らないサービスとしてまして、以前から行ってきました、タイムケアサービス、移送・給食・預かり・宿泊・相談などのサービスを提供するにあたり、10月を境に、みなさんから年間利用登録料をいただきたいというお願いです。

 なかなか独立採算が成立しにくい、非営利活動部門への協力という意味です。

 ご理解のうえ、ご納入をお願い致します。

 納入は規約どおり1000円/年を現金でスタッフまでお手渡しください。その場で領収書お渡しいたします。宜しくお願い致します。

☆賛助会費等などのお願い

 お願いばかりで申し訳ありませんが、「NPO法人地域生活を考えよーかい」では、賛助会員(一口1000円/何口でも)を募集しています。なにかと必要な事業資金作りにご協力のほど、お願い致します。

 尚、NPO法人では、会員(社員=NPOの会員として議決権があります、概ねどなたでも入会できます、会費は1000円/年です)も募集していますので、共に活動を考えようと思われる方は、こちらも宜しくお願い致します。

 更に、「しぇあーど・考えよーかい」では、熱意ある活動スタッフを常時募集しています。関係皆さんへのご伝達なども合わせて宜しくお願い致します。

☆編集後記…

 さて、先月号あたりから、しぇあーどスタッフによる思いなどをこの会報に掲載していますが、それぞれスタッフが、どういった思いで、どんなイメージを持って働いて(活動して)いるのかを感じ取っていただければと思います。

 今後のみなさんの地域での暮らしが、極あたりまえのごとく、普通に流れていくようになればと思っています。

 それにはやはり、人の思いと持続していける環境創りなのかと改めて実感しています。

 しぇあーど・考えよーかいでは、そんな人材を育てていきたいと思います。

 冒頭でも触れましたが、厳しい季節を迎えるにあたり、気持ちを引き締めて、みなさんと貴重な時間を過ごせればと思います。今後とも宜しくお願い致します。




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